染色像
グラム陰性桿菌(Gram Negative Rod)
グラム陰性桿菌(Gram Negative Rod)
染色の特徴
- 両端が良く染まる安全ピンsignがみられる.が,特異的ではない.
頻度
★☆☆
★☆☆
抗菌薬
抗菌薬の待てる人:
CAZ OR CMZ
抗菌薬の待てない人:
CAZ OR MEPM
エラー注意
- 腸内細菌との区別は基本的には困難.
ポイント
- かつてKlebsiella属に分類されており,非常によく似た性質を持つ.そのため,K. pneumoniaeやoxytocaとの誤同定が間々見られている.
- 腸内細菌群ではあるが,基本的には人体におらず,汽水域や虫・魚といった環境に存在する菌である.病原性は通常低く,ヒトへの感染は報告が少ない.[1]
- 特徴的なのはヒスチジンというタンパク質をヒスタミンの分解する能力を持っていることである.これは近縁のR. planticolaも持つ性質であり,魚による食中毒のもととなる.
- scombroid syndromeとも呼ばれるこの症状は,日本では鯖を中心とした青魚でよく報告され,ヒスタミンの直接接種によりアレルギー様の症状,蕁麻疹など,を発症するものである.アレルギーでなく,鯖が悪いのである.
- 尿路感染や壊死性軟部組織感染症などFocusは様々であるが,基本的には薬剤感受性は良好(ただし,Klebsiella同様にABPC耐性は多い)となっている.[2]
- そういえばハワイで増加傾向との報告もあったが,海が近いこととは関連があるのだろうか,それとも同定ができていなかっただけなのだろうか..[3]
参考文献
- [1] Appl Environ Microbiol. 2002 Jul; 68(7):3462-6.
- [2] Journal of Infection and Chemotherapy Volume 20, Issue 9, September 2014, Pages 589–591
- [3] Hawaii J Med Public Health. 2015 May; 74(5): 174–175.
何かあれば!
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