染色像
グラム陽性桿菌(Gram Positive Rod)
グラム陽性桿菌(Gram Positive Rod)
グラム陽性だが,多形性を示す.
染色の特徴
- 図のようにY字型になったり,不規則に枝分かれするように見える.
頻度
★☆☆
★☆☆
抗菌薬
抗菌薬の待てる人:
ABPC
抗菌薬の待てない人:
VCM
エラー注意
- 培養陽性とならないことも多い.
ポイント
- いわゆるビフィズス菌と言うやつ.乳酸菌の一種であり,あまねく人類の腸内フローラの1員である.乳汁内にそもそも存在し,それを通じて新生児の最初の腸内フローラを形成する,ザ・常在菌である.bifidusは枝分かれという意味であり,上記のような独特の形態に由来する.
- 偏性嫌気性菌であり,培養は一般的に困難で,注意して検体を扱わないと陽性にならない.加えて,検体処理が適切であっても,増殖速度が非常に緩徐であるため,陽性前に規定の培養日数が経過してしまっていることもある.検査室と緊密に連携し,検体処理ならびに培養期間の延長を適宜打診すべきである.(むやみにすると,ただ単に仕事を増やすだけの嫌がらせになるので,節度をもって..)
- プロバイオティクスとしての使用が盛んであり,本菌を使用したプロバイオティクス製品は多い.有名どころでは,日本のヤ○ルトがそうである.(COIはありません)
- 病原性は基本的には極めて低く,虫歯となる口腔内の菌種を除けば,ヒトへの感染事例はごく少数であり,多くが新生児などの免疫が不安定な宿主か,V-Pシャントなどの人工物関連である.[1][2]
- 薬剤感受性は多くの場合,βラクタムならびにVCMに感受性である.[3] ただ,嫌気性菌であってもMNZ耐性が稀ではないと言うことが要注意ポイントであろうか.
参考文献
- [1] Anaerobe Volume 28, August 2014, Pages 1–3
- [2] Brain and Development Volume 18, Issue 2, March–April 1996, Pages 160-162
- [3] Mandell, Douglas, and Bennett’s Principles and Practice of infectious disease 8th edi
何かあれば!
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