染色像
グラム陽性桿菌(Gram Positive Rod)
グラム陽性桿菌(Gram Positive Rod)
染色の特徴
- やや細く,両端に行くに連れて更に細くなる
- 芽胞形成の出来る嫌気性菌だが,写真は膿瘍検体で,ここまではっきりとした芽胞形成は珍しい
頻度
★☆☆
★☆☆
抗菌薬
抗菌薬の待てる人:
PCG
抗菌薬の待てない人:
VCG
ポイント
- クロストリジウム全体について解説する.
- この菌種にうち,多くは嫌気性であり,酸素に触れると死んでしまう.が,C. tertium, C. histolyticum, C. innocuum, C. perfringensといった一部の種族は酸素に耐性を持つ.
- 70%近い人の腸管に常在し,膣にも存在することがあるが,その場合は通過菌という扱いであるようだ.
- 血液培養での陽性は全陽性例の1%くらいであり,Bacteroidesに次いで多い.と言っても,この2種類くらいしか血液培養陽性の嫌気性菌がいない
- 今回のように細菌血症をきたす例は当然稀であり,リスクには血液透析・腸管悪性腫瘍・炎症性腸疾患など,血液曝露あるいは粘膜破綻が検出されている.[1]
- 嫌気性菌の本分に違わず,臨床的に分離されるものは多くが混合感染であり,破傷風やC. perfringens以外での単独感染はあまり記述がない.[2]
参考文献
- [1] Clin Infect Dis. 2011 Dec;53 Suppl 3:S110-28. doi: 10.1093/cid/cir701.
- [2] Mandell, Douglas, and Bennett’s Principles and Practice of infectious disease
何かあれば!
コメントを投稿するにはログインしてください。