染色像
グラム陰性桿菌(Gram Negative Rod)
グラム陰性桿菌(Gram Negative Rod)
染色の特徴
- 細長い小型のGram陰性桿菌(GNR-s)
- 両端も細く、染色性もよくない
頻度
★★☆
★★☆
抗菌薬
抗菌薬の待てる人:
CAZ OR PIPC
抗菌薬の待てない人:
PIPC/TAZ OR LVFX OR MEPM
エラー注意
- Gram染色で腸内細菌との区別をしないといけない菌種の一つである.
ポイント
- 悪名高い院内感染起因菌。人間の常在細菌叢には尋常な状況では定着しないため、何らかの人工物あるいは医療介入が行われている場合に多い。[1]
- ブドウ糖非発酵菌と呼ばれる部類に属し,栄養要求性が非常に低い,つまり,ほとんどメシを食わずとも増える増える.そのため,過酷な環境下での生存性が高く,人体の中でもその性能は遺憾なく発揮されてしまうのである.
- 院内では特に尿道カテーテルへの定着が危険視されているが,定着する菌種は多く(77%)がバイオフィルムの産生能をもっており,強固に定着してしまう可能性が高い.[2]
- また,院内での緑膿菌尿路感染のOutbreakも間々報告され,尿路デバイス・膀胱鏡など泌尿器科関連のデバイスを介しているパターンがある.
- 市中感染は基本的に稀であり,尿路閉塞・慢性前立腺炎・長期の抗生剤加療・反復感染などのリスクがない限りは発生しない.逆に,市中感染の緑膿菌UTIを発見した場合には,これらの検索が必要である.
- なお,稀ながら尿が緑色となることもあるらしい.[3]
参考文献
- [1] Mandell, Douglas, and Bennett’s Principles and Practice of infectious disease 9th edi
- [2] Indian J Med Sci. 2005 May;59(5):214-6.
- [3] Am J Kidney Dis. 2002 Apr;39(4):E20.
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